浪花の好々爺

心斎橋の近くに自転車を停めておいたら、迷惑自転車として撤去されていました。
一応、駐輪場に入れたつもりでいたんですが、後で見たところ、駐輪場の西側には並べてもいいけど、大通りに面した南側にはみ出すと撤去対象になるみたい。

弁天町の保管所に収容されていることはつきとめたのだけど、営業時間が10時〜6時なので、行く時間がない。弁天町にはまだ行ったことがなかったのだけど、地図を見た限りお昼休み1時間の間に回収して戻れない距離じゃなさそうだ(行きは地下鉄だけど、帰りは当然自転車になる)。
今日、昼休みを利用して弁天町の保管所に行ってみると、八〇歳前後のおじいちゃんばかり。ニコニコとても親切丁寧にもてなしてくれる。最初は返却時に支払う保管代2500円をゴネてみるつもりだったけど、好々爺たちに骨抜きにされてそれどころではなかった。
何人かいた老爺のひとりは、私が数日前に電話で問い合わせたのまで覚えていた。自転車を返してもらったあとも、地図を見せながら、私の会社まで戻る道を丁寧に案内してくれて、交通事故に遭わないようにねと手厚く送り出してくれた。

東京にも各駅前には駐輪監視員がいて、これも高齢者人材センターみたいのが斡旋して、やはり七〇、八〇歳の方たちばかり。暇を持て余してる意地悪爺さんみたいに、鵜の目鷹の目で見張っているので正直なところとても感じが悪い。それに較べるとこの浪花の好々爺たちはまったくの好対象でした。2500円もこの方たちにおもてなしされた代金と考えれば、気持ち好く支払うことができました。