軽視されがち? タグ分類のもうひとつの効用

タグ付けによる分類って方法は、もう目新しさはなくなってきている気もしますが、それでもまだこの方法がはたして有効なのか、あるいは有効に機能させるにはどう使えばいいのか、について論が尽きないようです。タグ分類という方法が確実な決定力を欠いていたせいもあるでしょう。


[参照]ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦 [ITmedia オルタナティブ・ブログ]
 :画像や動画のタグ検索の際には、紹介文に含まれてない語のタグに注目
 :超適合率と超再現率


こういった議論には、「タグ付けをする側」の意識が強いように感じられます。タグ分類は、「タグ付けをしない側」にも効用をもたらすのですが、そこがこれまであった分類や検索の方法に較べても大きいのではないかと思います。つまりタグクラウドや「人気のキーワード一覧」が、これまで「検索語を持たなかった」人たちにも、1クリックで検索できる言葉を与えました。
ググレカス」と言われても、グーグルの検索機能がどんなに的確になっても、そこには空白の入力欄があるだけで、「なんて言葉で検索していいかわからない」と言う人たちはいます。


これは私のブログの解析にあった検索語でも比較的長めのものです。
《管理人のみコメントが見られる投票》
《子供でもできるハンバーガーの作り方》
グーグルはフレーズ検索にしないと適当に分解してしまうようですが、あまり長い文字列を入れても適した検索結果は得られないでしょう。でも誰もが適切な単語で区切って、アンド検索で絞り込んでお目当ての結果を導き出せるわけではないです。


どんなに検索力が強力に、的確になっても、「検索語がわからない」のでは何の役にも立ちません。そういった人たちにとっては、誰かが付けてくれた検索語が提示される、このタグ分類という方法は、それだけでも大きな恩恵です。その精度はともかくとして、手がかりは無から有になりました。もちろんそれは「タグ付けをする側」があってこそ発生する効用ではありますが。副次的な効用とは言え、あまり意識されていない気がします。


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